SaCSS vol.70

2015/11/7(土)13:00-17:00に株式会社インフィニットループで開催されたSaCSS vol.70に参加しました。北海道でフロントエンドエンジニアとしてで活動されているh2hamさん主催のセミナーです。 今回はLT祭りと称して従来より規模を拡大、発表者も業界最前線で日々切磋琢磨している人達、いつもより長い時間にもかかわらず面白い話が聞けました。その中で私が気になった2つの内容、JavaScriptとCSSのフレームワークについての感想というかまとめです。

JavaScript

JavaScriptを使用したプログラム構築で工数を減らすために有名なのが「CoffeeScript」。これが現在、マイクロソフトが開発した「TypeScript」へ移行しているようです。ちなみに、CoffeeScriptは大規模開発への対応、TypeScriptはさらに型指定ができるのが特徴のプログラミン言語ということです。 JavaScriptにはECMAScript(エクマスクリプト)と呼ばれる規格がありますが、現在策定されたバージョンが6となり(正式には2015)色々な機能が使えるようになるそうです。今のところWeb案件で使用するには「Babel」を経由して使うのが良さそうとのこと。BabelはNode.jsで動作します。 また、JavaScriptはフレームワークも充実していて、多くのフレームワークが開発され、かなり速いスパンで切り替わっています。有名なのはMVCを進化させたMVVMの考え方を持つAngularJSですが、後に開発されたVue.jsの方が覚えやすいようです。次トレンドになりそうなのがMithril.jsで、他にReact.jsというのもあります。

CSSフレームワーク

CSSのフレームワークで有名なのはBootstrapですが、マテリアルデザインをベースとしたものが開発されていました。それが今回取りあげられた「Materialize」。導入方法は他のフレームワークと似たような内容なので難しくはない印象です。ただし、Android4.xでバグあるなど、導入後の修正が前提となっているので注意が必要。 マテリアルデザインのフレームワークには他にもGoogleが公開している「Material Design Lite」を始め、「MUI」、「Material Design for Bootstrap」など色々と種類がでています。やはり導入だけでは上手くいかないケースがあるため、案件の仕様に合わせて適切なフレームワークを選び、カスタマイズしていくのが良さそうです。

JILLAクリエイターセミナー in Sapporo

2015/10/3(土)14:30-18:00にわくわくホリデーホール(札幌市民ホール)で開催されたJILLAクリエイターセミナー in Sapporoに参加しました。紙媒体などを手がける、いわゆる本来のデザイナーと呼ばれる方たちがWeb業界、Webデザインを中心に色々なことを話してくれました。 当日の2つのセッションから、話して頂いた内容をかなりおおざっぱですがまとめてみました。

セッション1:浦部 洋一 ソーシャル・Web時代のデザイナーの勝ちパターン

従来のデザイナーは、モノを作ることが主体となっていましたが、今後はデザイナーが先頭に立ってディレクションを行い、クライアントが抱えている問題を解決していくことが重要です。 また、年々印刷業界、出版業界の市場規模は縮小しています。単純に価格を下げることで仕事を受けることは出来ますが、それでは後々自分の首を絞めることになります。あくまでもクライアントとはパートナーとして、同じ立場で仕事を進めていく必要があります。 そのため、コミュニケーションの取り方や強い責任感を持つ、自ら打って出る攻めの姿勢など、自分自身により良い価値を身につけて行動していくと良いでしょう。

セッション2:誉田 哲朗 プロのクリエイターに必要「イメージを伝える技術」-サムネールを描き出す必要性とその練習方法-

案件を進めていくときに、クライアントにイメージを絵を描いて説明することができれば、大きな問題を出さずに仕事を進めることができます。その場で相手を納得させることができる「視覚言語」を覚えましょう。 クライアントが求めているデザインをデザイナーが表現するためには、デザイナー自信の頭の中に表現したい情報があるかどうかが鍵となります。そのため、デザイナーが実際に体験することや表現物そのものを知る必要があります。 イメージを伝えるにはデザインのポイントを押さえたサムネールが描けるよう、良質なデザインのトレースをするなど練習が必要です。そして、その内容を頭の中に蓄積していきます。

感想

本格的なデザイナーを登壇したWeb系セッションは北海道ではほぼ見られませんでした。参加してみて思っていた以上に面白く、大きな収穫となりました。 セッション1では駄目なクリエイターの例が具体的に挙げられていました。私もいくつかの項目が当てはまり、恥ずかしいことですが、仕事の出来る人、出来ない人の差がこういうところなんだろうと再確認できた次第です。 セッション2では参加者全員で課題を元に、実際に絵に描いてみること、そしてそれらを見せ合う事を行いました。過去に絵のまねごとはしたことがありますが、頭に具体的なイメージがないとよく分からないものができあがると理解できました。 現在Webはエンジニア寄りになっているところがありますが、仕事をよりスムーズに、かつ自分の価値を高めるべく、デザインについても学ばないと行けない時代になってきたかと思います。